和歌山県立 紀の川高等学校のホームページ



○閉校のご挨拶

                                       和歌山県立紀の川高等学校
                                           校長 笠松 勝美
 
   本校は、1967年(昭和42年)かつらぎ町に橋本・伊都・笠田3高校の定時制課程を統合し定時制(普通科)
  高校として創立し、翌年には通信制課程(普通科・衛生看護科)が併設されました。
   開校当時は、当地方に神戸生糸和歌山工場や県立和歌山医科大学附属病院紀北分院等に勤務する青少年が多
  く、働きながら学ぶ勤労青少年の育成を目指した定時制・通信制独立高校としてスタートしました。定時制課
  程は、夜間部・昼間部・昼夜間部の三部制、通信制課程は、卒業を目的とする規制コース、卒業を目的としな
  い(生涯学習)自由コースを設けました。「いつでも、どこでも、だれでも」をキャッチフレーズに広く勤労
  青少年を受け入れ、当時の定時制・通信制高校としては、授業形態も画期的なものでした。
   当時の生徒は、昼働き、夜学ぶ夜間生徒が大半でした。しかし、1974年(昭和49年)には高校への進学率
  が90%を超え、高校教育が準義務教育化し、中卒者の多くは全日制の高校に進学するようになりました。中学
  校を卒業して、働きながら学ぶ勤労青少年が激減しました。そして、時代とともに入学生も様変わりし、定時
  制・通信制高校の役割も変化を迫られました。そこで、変化の激しい社会のニーズに適切に対応するため、  
  1992年度(平成4年度)入学生から単位制・三修制、1995年度(平成7年度)から二学期制を導入し、選択教
  科・科目や特別講座をさらに充実させる履修形態の多様化・弾力化を図りました。通信制課程では、入学機会
  の拡充(年3回の転入学、年2回の入学・編入学)、週3日(日曜、火曜、木曜)のスクーリングと試験の実施、
  学校設定科目(学び直し、基礎学力の補充、学力向上などの科目)の充実等も行い、柔軟なシステムによる教
  育を推進してきました。
    さらに、地域に開かれた学校として、地域の方々に学習の機会を提供する各種講座を開設し、充実発展に努
  めて参りました。
   しかし、2013年(平成25年)に「和歌山県立高等学校再編整備第2期(後期)実施プログラム」が発表され
  本校は2018年(平成30年)3月末をもって、51年間の歴史に幕を閉じることになりました。全く新しい理念を
  持った定時制・通信制高校「伊都中央高等学校」に生まれ変わります。本校の歴史と良き伝統を受け継ぎ、さら
  なる発展を遂げるものと確信しています。
   最後になりましたが、卒業生の皆様のさらなるご活躍をお祈りするとともに、これまで長きにわたりご支援
  をいただいた県教育委員会、歴代校長、関係教職員、地域の皆様、ETA(産学振興連絡協議会)、PTA振
  興会、同窓会等すべての皆様方に深く敬意を表し、心から感謝申し上げ閉校の挨拶といたします。